鉱業、揺るがぬ基幹産業

経済
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2026-04-14 09:18:18

(ウランバートル市、2026年4月14日、国営モンツァメ通信社)国営モンツァメ通信社は週明けに、Mongolia International Capital Corporationと共同で、国内の株式市場および経済の週間レビューを提供する。


株式市場・経済の週間レビュー

(2026年4月6日~4月12日)


モンゴル証券取引所


先週、モンゴル証券取引所で、総額64億トゥグルグ相当の740万株の有価証券が取引された。銘柄別の売買代金で、ゴロムト銀行、ハーン銀行、イノベーション・インベストメント社、モンゴル証券取引所、貿易開発銀行が上位を占めた。具体的に、 

 

  • ゴロムト銀行の49万8000株が1株当たり1245トゥグルグで取引され、売買代金が計6億2000万トゥグルグとなった。



    モンゴル証券取引所の各指数が、いずれも下落して取引が終わった。主要指数であるTOP20が前週比1.27%安の50,119.16、MSE A指数が0.69%安の19,005.34、MSE B指数が2.26%安の14,159.61となった。特にMSEB指数の下げが目立ち、流動性の低い小型株や中型株に売り圧力が強まったことが示唆される。一方、MSEA指数の下落幅は限定的で、主に大型で取引が活発な銘柄は相対的に安定して推移した。市場の動きは主として季節性やテクニカルな要因によるもので、ファンダメンタルズの悪化に起因するリスクは特に見られなかった。


    当該期間中、複数の銘柄が配当落ち(ex-dividend)となり、配当額相当分を織り込む形で株価が下落する傾向がみられた。また、株主総会の開催日程の公表および株主名簿の確定に伴い、短期投資家のポジションや売買動向にも一定の影響が及んだ。配当に伴う価格調整と投資家の短期的なポジション変化が、先週の相場下落の主因となった。



    3月のインフレ率、再上昇し7.3%に到達


    2026年3月の全国消費者物価指数(CPI)は前年比7.4%となり、前月比で1.2ポイント上昇した。インフレ率の加速は、主に燃料価格および食品価格の上昇が要因となった。


    中東地域の地政学的不安定を背景に、AI-92を除く燃料価格が上昇し、輸送・物流コストに上昇圧力がかかった。これに加え、食肉・加工品の価格上昇が続き、インフレ圧力が今後も持続するリスクを示唆している。全国で食品価格が前年同期比13.9~15.2%上昇し、インフレ構成において食品が主導的な役割を占める。特に、食肉・加工品の価格が前年同期比23%上昇し、消費者物価指数の押し上げに最も大きく寄与した。これは、供給の季節要因に加え、輸送コストの上昇や輸入要因などが影響した可能性がある。


    一方、ウランバートル市のインフレ率は3月に再び加速し、前月比1.5%上昇、前年同期比で7.3%となった。首都のインフレを主導したのも、食品価格の上昇であった。3月の食品価格は15.3%上昇し、2023年9月以来の高水準を記録した。専門家は、燃料価格と食肉価格の上昇が継続した場合、インフレは今後も加速する可能性があると指摘した。


    モンゴル経済成長:年初の高い伸びと中期的な見通し


    モンゴル経済は2026年初頭の2ヶ月、鉱業分野の活発化と季節要因を背景に高い成長を記録した。国家統計局の速報によると、国内総生産は前年同期比7.6%上昇した。この成長は主に鉱業・採掘部門の付加価値が32.3%、サービス部門が4.2%それぞれ上昇したことに因る。経済成長率は1月に8.6%、2月に7.6%を記録した。


    一方、世界銀行の「モンゴル経済最新動向レポート」によると、2025年に急拡大した成長が2026年に約5.0%に減速する見通しである。前年、「オユトルゴイ」社による銅生産の本格化や、ゾド(厳冬)後の畜産部門の急回復が成長を押し上げた。これが石炭輸出の減少や海外直接投資の弱さを補い、経済成長率が6.9%に達した。しかし今年、このような一時的要因が平常水準に戻ることで、全体の成長ペースが鈍化する可能性が高いとしている。


    世界銀行は、今後について、国内の安定した需要や政府主導の事業への支出が経済活動を下支えする基盤要因であり続けると指摘した。一方で、地政学的リスクの高まり、貿易摩擦、一次産品価格の変動などの外部環境の不確実性が成長見通しに悪影響を及ぼす可能性が高いと警告している。また、鉱業分野の大型事業における主要建設フェーズの終了に伴い、海外直接投資の減速が見込まれ、当面、民間投資も限定的になるとの見方を示した。


    国内面で、緩和的な財政政策が成長を短期的に下支えする一方で、インフレ圧力の高まりや経常収支赤字の拡大につながるリスクがあるという。従って、金融引き締め政策が継続される局面が訪れる可能性があり、マクロ経済への圧力が高止まりする中、2026年のインフレ率が平均で約8.5%にとどまるとの見通しが示された。


    貿易金融フォーラムが開催


    金融部門で、従来の貸出拡大よりも輸出・貿易金融(Trade Finance)への関心が高まり、外貨収入を生み出す分野を対象に、低リスクのキャッシュフロー重視型の金融支援を強化する動きが拡大している。


    この流れの中で、先週、貿易開発銀行は「リソース経済」をテーマに掲げ、貿易金融フォーラムを開催した。フォーラムで、天然資源、電力、国際貿易金融の動向、コスト削減の可能性について議論が行われた。また、同行の金融商品・サービスを通じて顧客の競争力向上に資する解決策にも重点が置かれた。


    世界的に技術革新、再生可能エネルギー、人工知能を基盤とする経済拡大が進む中、2030年までに銅、リチウム、レアアースなどの戦略的金属需要が30~40%上昇する見通しである。同件が資源国にとって機会となる一方、その経済的価値を取り込むために、資金調達、貿易、政策の連携が引き続き重要となる。


    モンゴルにおいて鉱業分野は依然として経済の中核を担っており、貿易と金融のより安定的かつ効率的な枠組みの整備が求められる。貿易開発銀行は、2025年に銀行部門における鉱業向け融資の32%を単独で提供し、その内訳は金が60.7%、石炭が19.6%、鉄鉱石が12.3%、他の鉱業事業が7.4%となっている。これにより、資金供給構造が徐々に多様化していることが示される。また、全体としてトレード・ファイナンスの活性化が、非鉱業輸出を金融面で支持する動きが本格的に始まりつつあることを示す兆候であると評価されている。