第15回締約国会議が開催
社会
(ウランバートル市、2026年4月8日、国営モンツァメ通信社)カンポ・グランデで「移動性野生動物種の保全に関する条約(通称:ボン条約)」の第15回締約国会議(CMS COP15)が開催された。
世界100カ国以上の政府や国際機関、研究者、市民社会の代表らが参加した本会議で、渡り動物の保護に向けた国際的な政策と今後の協力の方向性が示された。
会議では、渡り動物を取り巻く現状について分析が行われ、全体の49%の種で個体数の減少が確認され、24%が絶滅の危機に直面していることが明らかになった。深刻な状況が浮き彫りとなる一方で、国際的な連携の成果として、サイガ(ブホン)の保護状況が改善するなど、前向きな動きも報告された。
また、COP15では50件以上の決議が採択され、40を超える種や亜種、個体群が条約の附属書に新たに追加された。さらに、移動性野生動物の違法な捕獲や利用に対抗するための枠組み「Global Initiative on the Taking of Migratory Species」が発足し、各国の連携強化が図られることになった。
今回の会議で、条約の科学評議会・常設委員会におけるアジア地域代表として、野生生物保全協会(WCS)の主任研究員、ブーウェイバータル博士が選出された。また、陸生哺乳類分野の専門アドバイザーとして、ドイツのゼンケンベルク自然研究協会の研究者、ナンディンツェツェグ氏が就いた。
モンゴルは今後、移動性野生動物の保護強化に向け、「中央アジア哺乳類イニシアチブ(CAMI)」やセーカーファルコンの国際行動計画、ステップワシやノガンの保全プログラム、渡り鳥のフライウェイ・パートナーシップ、さらに越境保護区における協力などに積極的に関与する方針を表明した。加えて、インフラ整備による影響の低減や調査・モニタリング体制の強化、データに基づく政策立案の推進に向け、国際機関との連携を一層拡大する考えも示した。
会議でこのほか、移動性野生動物の保全に不可欠とされる生態学的回廊の整備や生息地の連結性確保、国際協力の強化、科学的根拠に基づく意思決定の重要性が改めて強調された。あわせて、条約の実施を「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の目標と整合させて進める必要性が確認された。


