『気候変動関連財務情報開示タスクフォース・ガイドライン』の公開イベント

経済
b.dagiimaa@montsame.gov.mn
2025-05-09 16:11:36

(ウランバートル市、2025年5月9日、国営モンツァメ通信社)金融機関向けに作成された『気候変動関連財務情報開示タスクフォース・ガイドライン』の公開イベントが行われた。


このガイドラインは、NDC Partnershipから資金提供を受けた「中央銀行のグリーン化準備態勢の支援」プロジェクトの一環として、モンゴル銀行が国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)およびモンゴル持続可能な金融協会と協力して作成したものである。


同ガイドラインは、モンゴルの金融業界における気候リスクを反映させて報告するプロセスのはじまりとなる。また、ガイドラインは、国際的なIFRSのサステナビリティ情報開示基準(S1、S2)と整合させつつ、モンゴルの実情に即して作成されており、金融機関が気候リスクを評価・開示する取り組みを支援することを目的としている。


公開イベントでは、L.ラグワスレン・モンゴル銀行総裁は、「干ばつ、ゾド(雪害)、洪水などの物理的リスクの発生頻度が高まり、被害が増加していることは、農業、インフラ、経済、金融の安定性に深刻なリスクをもたらし始めている。こうしたのリスクを評価し、報告する仕組みを整えることで、気候関連の透明性が向上し、責任ある投資を呼び込む基盤が築かれる」と述べた。


一方、ヤープ・ファン・ヒエルデ二・国連モンゴル常駐調整官は、「このガイドラインの導入により、モンゴルは気候変動への対応とあわせて、持続可能で強靭な経済への移行を目指す金融システムの構築に向けた決断力ある一歩を踏み出している」と述べた。


また、この場で、ガイドラインの基本原則や報告様式が詳しく紹介され、参加者との間で議論が行われた。同取り組みは、金融の透明性を高め、各機関が気候リスクをより効果的に管理できるようになるとともに、モンゴルへのグリーン投資を呼び込み、気候レジリエントなプロジェクトへの資金調達を促進する実質的な後押しになると期待されている。