公共調達法案において、品質に基づく評価基準を優先

政治
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2025-05-06 12:30:52

(ウランバートル市、2025年5月6日、国営モンツァメ通信社)5月5日、モンゴル国首相直属の経済開発評議会(Economic Development Board)の第5回会議が開催された。同会議で、調達法案および開発銀行法の改正が検討された。 


ニャムオソル・オチラル内閣官房長は、調達法案の基本方針を紹介した。現行の法律では低価格での競争を促し、質の低い調達が常態化するという誤った慣行が定着しているため、今後は品質に基づいた評価基準を優先する。また、環境および社会への影響に関する評価基準も入札審査に反映されるようにし、100億トゥグルグ以下の予算の入札には保証を求めない。従って、入札の99%において保証なしで参加可能となる変更が盛り込まれた。更に、政府は、調達を人工知能活用により電子的に実施する。司法紛争を国際基準に則り、独立した評議会が多数決の原則に基づいて解決する仕組みを導入することが、法案に盛り込まれた。


また、モンゴル開発銀行法に加えられる改正案も紹介された。全貸出の半分が不良債権となり、債務不履行のリスクを抱えていた同銀行は、現在、約10兆トゥグルグの借金を返済し、ほぼ完済した状態である。2023年の10月と12月に、5億米㌦のユーロ債および300億円のサムライ債の支払いを期日通りに完了し、国際投資家に約束した義務を独立して履行した。今後、開発銀行を輸出入を専門とする銀行にし、資本金を増加させることが提案された。経済の多様化を進め、輸出を促進する分野を強調し、ターゲット市場を明確に定めた。つまり、開発銀行のターゲット市場は再生可能エネルギー、農業、自然環境、鉱業、輸送、物流、製造業である。この場合、国家予算から100%返済可能な資金提供は行わず、プロジェクト創案者が15%を自己負担する。以前の過ちを繰り返さないため、全ての融資提供および入札選定の情報を透明にし、公開する法案が策定された。


オユンエルデネ首相は、政府が、開発銀行を輸出入金融を専門とするEXIMバンクへと転換することに同意しており、近々同法案を国会に上程すると述べた。