ダルハン・オール県、鮮卑時代の貴族の古墳を発見

科学
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2022-07-01 16:26:21


鮮卑(せんぴ)は紀元前2世紀頃から紀元後3世紀にかけてモンゴル高原を中心とした中央ユーラシアに存在した遊牧民族及び、それらが中核になって興した遊牧国家である。


623日、ダルハン・オール県ホンゴル郡ゴビル山のふもとで鮮卑の王侯・貴族の大型墓が発見されたと同県県庁が発表した。発掘に関わる調査・研究はウランバートル大学考古学部の第2チームのT.イデルハンガイ教授が率いる調査チームが実施した。

 


622日、B.アズジャルガル同県知事、S.ナサンバト県議会議員長らが、調査チームと会談を行い、同古墳を保護するための今後の実施策及び調査過程について意見交換した。

鮮卑時代の古墳の研究は豊富ではないため、同発見は世界史においても珍しい。調査チームは「鮮卑の王侯・貴族の大型墓が発掘されたのは世界で初めてだ。21世紀の偉大な考古学的発見の1つとして見なされるだろう」とその重大さを指摘した。発掘作業は6月(今月)6日に始まり、作業の9割を終えたという。調査チームによると、墓の中から1匹のマーモットの骨、2頭の肉食動物の骨、鹿の頭骨1つ、人間の顎、金属製品、青銅製の陶器の破片が発見された。

調査チームにM.オユントルガ国立文化遺産修復局長の博士が遺物の保存と保護を担当し、ウランバートル大学の歴史考古学部の12年生の学生らが参加している。