考古学的証拠:匈奴時代に古代ローマに属するガラス碗を使用

科学
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2020-03-30 16:06:01

 モンゴルの考古学の貴重な発見物の一つ、繊細で優雅なガラス碗は、匈奴時代に属する貴族の墓地から発見された。このようなガラス製品は1世紀の古代ローマの貴族が使用していたという。現在、世界の主な博物館には、古代ローマ時代のガラス碗が30個ほどある。モンゴルのこの碗はアジア唯一のものになる。この発見物は2010年にウランバートル大学の考古学部研究者らによりアルハンガイ県ウンドゥル・ウラン郡のハノイ村の領土にある「ゴルモドII」墓地1号墳第30号衛星墓から発見されたもので、紀元前1世紀から紀元1世紀時代に匈奴とローマ帝国が一定の関係があったという重要な歴史的証拠だと考えられる。

 ガラス碗の厚さは1mm、約200㌘を入れることが可能。モンゴル国宝として保管されているこの発見物について、ウランバートル大学・考古学部のD.エルデネバートル学部長に聞いた。

 ――ガラス碗が最も多く発見されたのはどこですか?なぜ「ローマガラス」と呼ばれるのですか?

 我々の発掘では、3種類のローマガラスの破片が出土しました。唯一損傷されていないのはこの容器です。古代ローマ時代に同種類のガラスを特殊な技術で1世紀頃に製造し、ローマの貴族が贅沢使用していたので、世界的に「ローマガラス」と呼ばれています。ロシア・エルミタージュ美術館、ドイツのボン美術館、アメリカ自然史博物館、イタリアのローマ国立博物館など、世界一流の博物館には30点余りのガラス碗があります。 モンゴルでは唯一のものであり、アジアでも唯一です。

 ――考古学研究では、匈奴の貴族と庶民が最も一般的に使っていたカップは何ですか?

 古代中国の漢王朝の遺跡では、白耳の木製ボウルと土器の破片が発見されています。フン族の庶民の遺跡からは粘土や木製のボウルを使用していたという証拠が出てきます。王室の貴族は漢王朝のカップとローマガラスを使用していたが今回のこのガラス碗。

 ――この出土品の歴史的価値をどのように判定しますか?

 もちろんのこと、第一に古代ローマ帝国と匈奴国は関係があったという証拠はこのガラス碗になります。当時、匈奴とローマ帝国の貴族が贈り物を交換していたか、あるいは政治経済関係を持っていたということの証拠になることで、非常に価値の高いものです。