モンゴル最大の祭日、 ツァガーン・サル、いよいよ卯年が明ける
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モンゴルのツァガーン・サル(旧正月)は旧暦に基づいているため、2023年の元旦は2月21日(火曜日)となる。日本ではあまり馴染みがないが、日本を除く多くのアジア圏では「旧正月」は、1年で最も特別な日。日本で言う「正月」がモンゴル、中国、韓国などでは「旧正月」にあたる。モンゴルでは、この「旧正月」のことをツァガーン・サル(白い月)と言う。
今年の干支は「癸卯(みずのと・う)」である。十二支で4番目に当たり、動物は「兎」が割り当てられている。兎は古くから「不老不死」「再生の象徴」と捉えられてきた。繁殖力が強く子だくさんなことから子孫繁栄の象徴とされているほか、ぴょんと跳ねる姿は「飛躍」、「繊細」や「生命の成長」を表し、縁起がよく、希望があふれ、景気回復の縁起物とされている。
旧年を送り新年を迎える「ツァガーン・サル」は、単に新年を祝う風習ではない。はるか昔から受け継がれてきたモンゴル国民にとっては、特に深い意味のある習慣である。オフナー・フレルスフ大統領をはじめ閣僚らが政府庁舎で国民に向けての新年の挨拶を行うとともに、長老代表を招いて表敬する。国民全員が我が家に帰省して年長者を囲んで祝う。
今年のツァガーン・サルは2月21日(火曜日)から23日(木曜日)までとなり、空の便や車に帰省ラッシュが予想される。