トルコ国国際協力事業団によるモンゴル施設園芸農業発展への貢献

特集
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2021-03-09 10:03:14

 トルコ国国際協力事業団(TIKA)はモンゴルの農業部門、その中でも施設園芸農業の発展、失業削減、食品の安全性確保に向けた数多くの事業をモンゴルで実施している。この一環として、TIKAは 2020年にトルコ共和国の資金提供により霧吹き灌漑システム、暖房装置や換気システムが充実した400平方kmの冬用の温室建物を建築し、モンゴル施設園芸協会に引き渡した。この温室の建築業者は「グリーンハルシ」会社である。 モンゴルにおける施設園芸農業の発展を目指して、2012年に設立された同協会は、農業民間企業や農家を対象に園芸発展に関するトレーニングとアドバイスなどを提供し、民間企業に直面している課題を解決するために、努力してきた。園芸農業に取り組む民間企業、種子と苗の統一政策が遅れているため、農家たちはそれぞれの温室で様々な種から苗を育てるのに、結構時間と費用がかかった。この状況を受けTIKAは温室栽培農家たちの時間と費用を節約し、種と苗木の総合センター設立を目的に冬用の温室を建築し、電力供給や給水システム設置に取り組んだ。これらについて同協会副会長のJ.エルへムバヤルさんは「我々は2020年に冬用の温室建築事業案をTICAに提出した。TIKAは短期間に事業案を受け入れ、実施しました。モンゴルの温室栽培農家たちを代表して、TIKAとトルコの国民に感謝を表します」と謝辞を述べた。


 TIKAの支援を受け、モンゴル施設園芸協会の会員である「セムジト・オユ」社がこの温室を所有している。そこで「セムジ ト・オユ」会社社長のTs.オユンゲレルさんにインタビュー した。

 ――この温室について紹介してください。

 温室建築への初期投資は割と高いです。100㍍の温室を建てるのに、1憶3000万~1億4000万トゥグルグの費用が掛かります。我々は電気装置や暖房などを自ら設置し、TIKA が温室の建物を建築してくれ ました。これにより、一年中、葉物野菜を栽培できるようになって嬉しいです。年に2~3回、収穫します。野菜苗を育て、一部の野菜を栽培しています。

 ――温室の構造基準はぞれぞれ違うと思います。この温室の基準は何でしょうか。温室取り扱いに関する要件がありますか。

 これは中国の「ナルラグ」温室です。その温室の技術をモンゴルに導入しているので す。冬の種まきテストは成功しました。昨年11月以降、我々は葉物野菜の2作目を収穫しようとしています。

 うちのセンターはヒーティングシステムに接続されているため、温度調整する必要があります。冬用の温室での野菜栽培や収穫時間を詳しく推 計すべきです。11月~3月までの間に収穫するように計算すればいいのです。また、種まき、栽培などには正しい農学的手法と適切に建設された建物が重要です。モンゴル施設園芸家協会は首都UB市、地方の民間企業30社の300人余りの会員で構成されています。モンゴルの温室部門は近年、急速に発展しているため、温室農業の小中企業や農家たちへの支援が必要となっています。

 ――今年、野菜の販売はどうでしたか。

 売れ行きは良いです。今年、コロナ禍の影響で国境を閉鎖したため、国内の市場における葉物野菜の需要は高かったです。冬用の温室が出来て大量の野菜を栽培しても、葉物野菜を栽培する国内の企業は少なくて、ほとんどは冬用の温室を持っていないため、国内の需要を十分満たせないのです。多くの企業は弊社のような温室を持てば、葉物野菜の国内需要の4割~5割を供給できます。今年、モンゴル政府は7月まで暖房・電気代を負担しているのは、弊社にとって大きな支援です。さらに、税金免除や運転資金の供与、国内の民間企業に対する支援政策が必要だ思います。

 ――ありがとうございました。


 この温室は寒暖の差が激し いモンゴルのような国で、冬用の温室を建築し、利用するのはどれぐらい効果的であるかを示している。この温室の建物を建築した「グリーンハルシ」社の社長B.ゾリグサイハンさんは「我が国ような寒い時期が長く続く国では温室を利用するのに、建物に注意すべきです。冬用の温室での野菜栽培に適切な温度は不可欠であり、温室の建物には保温性と耐久性のある、厚くて熱を通すを素材使う。そのため、素材選択が非常に重要です」と述べ、さらに、彼は太陽活用の正しい計算の重要性を強調した。