国内の蜂蜜生産の発展とその意義

経済
arvis@montsame.mn
2016-11-25 12:48:33

モンゴルは年間で30㌧の蜂蜜を生産しているが、これでは十分ではない。蜂蜜生産に詳しいKh.オトゴンビレグ教授によると、モンゴルでは200万群のミツバチを養蜂すれば、年間2万2072㌧の蜂蜜生産が可能と語っている。養蜂に最も適切な場所はヘンティー県であり、ドルノド県のハルハ郡では3万郡のミツバチ養蜂が可能という。一方、モンゴルは150㌧の蜂蜜輸入に何千万米㌦をかけている。2年前の調査では、モンゴルが輸入している蜂蜜の31%がドイツ、15%を米国、12%をパキスタン、8%を中国とポーランドがそれぞれ占めている。2010年にドイツから25万米㌦、2011年に11万米㌦の蜂蜜を輸入している。モンゴルミツバチ養蜂協会のT.トヤー会長は「200万群のミツバチを養蜂しなくても、初期としては3万群のミツバチを養蜂すれば、蜂蜜の国内需要を十分に満たすことはできま
す。年間で、240㌧の蜂蜜生産が可能です」と述べている。蜂蜜の成分は約8割の糖分と約2割の水分によって構成され、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、有機酸、酵素、色素、香気物質が含まれており、ビタミン、ミネラル、アミノ酸の多くは花粉に由来する。従って、心臓や大動脈、肝臓などに効果が良く、世界中で薬用としても利用してきた。ダルハン・オール県のN.べージンフー養蜂家は「ミツバチを養蜂するのはとても利益が上がります。私は10群のミツバチを養蜂し、年間で2㌧以上の蜂蜜を生産しています。注文が多いため、販路の心配はありません」と語る。1991年に創設されたモン
ゴル・ミツバチ養蜂協会の専門家たちは外国の蜂蜜生産者に対し、モンゴル産の蜂蜜を味見させた。外国の専門家たちはモンゴル産の蜂蜜に「A」評価を与え、供給する課題において現状では生産量が少ないため、交渉にならないという。オーストリアや日本、ポーランド、香港の蜂蜜生産者らはモンゴル産の蜂蜜に独特の成分が含まれていると強調し、輸入の希望を出している。彼らは大量の蜂蜜を輸入することを要請している。しかし、モンゴルは最低でも300~500㌧の蜂蜜を生産した上で輸出を考える必要がある。我々はハンガリー産の蜂蜜の300㌘を13.5米㌦、中国産の蜂蜜を0.8セントで輸入している。1㌔の蜂蜜を平均15~30米㌦で輸入しているという調査もある。現在、国内ではドルノド、スフバートル、セレンゲ、ダルハン・オール、トゥブ、ヘンティー、ボルガン、オブス、ホブ
ド各県を入れて、計3000群のミツバチを養蜂している。養蜂では12種類の生産が可能であり、国内では蜂蜜と花粉だけを生産している。また、養蜂に際し、女王蜂の保護が十分でなく、ミツバチが大量に減少する課題にも直面しているという。従って、モンゴル・ミツバチ養蜂協会は女王蜂を研究する実験所の開設を予定しており、プロの養蜂家も養成するという。歴史を振り返れば、モンゴルには1959年にブリヤードから50群のミツバチを導入し、養蜂が始まった。社会主義時代にプロの養蜂家を育成して来たが、市場経済に移行してからは重視しなくなった。モンゴルは2016年には3万群のミツバチ養蜂を目標としており、同目標が達成すれば、240㌧の蜂蜜生産は可能だという。

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