『トゥグルグ100年』記念切手が発売
経済
(ウランバートル市、2025年12月11日、国営モンツァメ通信社)モンゴル銀行はモンゴル・ショーダン(モンゴル郵便)社の協力により、国家通貨であるトゥグルグの流通開始100周年を記念に、『トゥグルグ100年』記念切手を発売した。

本記念切手にナノホイル技術が用いられ、紙幣に使用される高精細な5種類の保安要素が組み込まれている点が特徴である。具体的に、現在流通の紙幣に描かれているチンギス・ハーンの肖像を、22カラットの金を用いたエンボス加工のデザインとして切手に印刷した。これは、熱圧着によって22カラットの金箔を切手の基材に貼り付け、立体的なエンボス効果を生み出す、高度なセキュリティおよび装飾技術である。

モンゴル銀行が1925年12月9日に流通させた「1トゥグルグ」の白銀貨を象徴して制作されたナノデザインの記念切手も発行された。これは、最新のナノエンジニアリング技術を用いて加工した銀微粒子により、光学効果を高めた極めて精緻な金属光沢を実現し、銀色のホイル紙にエンボス加工を施して作られる。この技術は、紙幣の保安要素として用いられるホログラムやミラー効果の要素の製造にも活用される。

更に、現在流通している1トゥグルグの紙幣に描かれたライオンの図柄を精密なマイクロプリントで再現した切手も制作された。これは、マイクロサイズの模様や微細文字を形成する高精度技術であり、紙幣の偽造防止要素としても活用される。ライオンはモンゴルで「四強」の一つとみなされ、守護の役割を果たすと信じられている。そのため、ライオンが描かれた箱を家の奥座敷に置き、財産や貴重品を保管する伝統がある。モンゴル銀行はこの象徴を考慮し、1925年に流通させた7種類の全紙幣にライオンの図柄を採用した。

「人民革命」の革命家として歴史に名を刻んだダムディン・スフバートル将軍の肖像を、青色の不可視蛍光インクで描いた切手も発行された。この技術は、通常の光では見えず、紫外線(UV)ライトに当てると青色に浮かび上がる保安インクを使用しており、紙幣の偽造防止を目的としている。
モンゴル銀行の歴史的建物の図柄や独立の象徴である「トゥグルグ100」ロゴなどに、マイクロサイズの模様やテクスチャーを形成する高精度のエンボス加工技術が用いられている。また、国の遺産や文化、歴史を反映した要素に加え、ウイグル文字、キリル文字、ラテン文字が使用されている。
人民政府は、1924年6月2日にモンゴル・ソ連合同のモンゴル商工銀行を設立した。その後、経済改革を段階的に実施し、1925年2月22日の政令により、モンゴル商工銀行に対して国家通貨を「トゥグルグ」の名称で発行・流通させる特別権限を付与した。
そして、1925年12月9日に初のトゥグルグが流通してから、100年の歴史が刻まれてきた。この歴史的かつ特別な出来事を記念して発行された切手は、モンゴル銀行の公式ウェブサイトwww.mongolbank.mnで購入できる。
Ulaanbaatar

