「ホワイト・ゴールド」プログラム、畜産物を価値あるものに変更
政治
(ウランバートル市、2025年2月14日、国営モンツァメ通信社)オフナー・フレルスフ大統領は「ホワイト・ゴールド」全国プログラムの枠で「ソル・カシミヤ」社、「スノー・フィールズ」社、「ウランバートル・カーペット」社を視察した。
フレルスフ大統領は、畜産物を価値あるものにすることを目的に「ホワイト・ゴールド」全国プログラムを発案し、実施している。同プログラムの実施結果、国際基準に適合し、競争力があり、原産地と品質が保証された、付加価値の高い製品の生産と輸出が増加し、畜産物の価値が上昇する。従って、遊牧民の収入と生活水準が向上し、農牧業と軽工業が新段階に進展する。
「ソル・カシミヤ」社は、年間13県に800㌧のカシミヤを購入する。その他、約200㌧のラクダ毛、30㌧以上のヤク毛、200㌧以上の羊毛を加工し、純粋な毛糸と完成品を生産している。世界17ヵ国に製品を輸出し、国内の150箇所以上の編み物工場にカシミヤ、ラクダ毛、ヤク毛で製造された毛糸を供給する。今後、毛選別工場の拡張を計画しているという。
「スノー・フィールズ」社はドルノド県3郡の遊牧民家族360戸との協力により羊毛とカシミヤを準備し、年間50㌧の製品を生産している。そして、日本、ロシア、ウクライナ、フランス、米国、スイス、ドイツ、韓国に輸出している。また、年間70㌧のカシミヤと羊毛の毛糸を生産し、国内市場に供給する。今後は、環境に優しくて紡績糸と編み物を再利用する機械を導入し、羊毛やカシミヤの中古服を紡績糸に変更し、最終製品を生産する。
「ウランバートル・カーペット」社は、アルタンボラグ、アルタンウルグー、サヤン、ウランバートルという純粋な羊毛カーペットを製造する。年間平均で5万5000~6万平方㍍のカーペットを市場供給しており、国内で生産されるカーペットの10~12%を占める。カーペットの30~35%を中国に輸出しており、設備機械の刷新、生産能力の増強を計画している。「ホワイト・ゴールド」全国プログラムは適時のものであり、農牧業や軽工業の発展、牧民の収入増加など多数の利点があると企業経営者らが述べた。
今年、民間企業に計8000億トゥグルグの融資が提供される。2025年2月1日以降、民間企業は1000億トゥグルグ以上の融資を受けている。
フレルスフ大統領は、牧民と協力すると同時に、数十人の雇用創出を行い、最終製品を国内外の市場に供給し、納税している企業に感謝の意を表した。
「ホワイト・ゴールド」全国プログラムは3年間で実施され、計8000人以上の雇用が創出される。同プログラムの結果、カシミヤの完全加工水準が現在の20%から40%、製造業が1兆5000億トゥグルグから2兆3000億トゥグルグ、輸出が3億9800万米㌦から6億9000万米㌦に上昇し、3000人以上の新たな雇用が創出される。
その他、
・羊毛の加工水準が現在の25%から55%、製造が2400億トゥグルグから6700億トゥグルグ、輸出が5200万米㌦から1億1900万米㌦に上昇し、約2200人の新たな雇用が創出される。
・皮革の加工水準が現在の30%から50%、売上が578億トゥグルグから9000億トゥグルグ、輸出が960万米㌦から2240万米㌦に上昇し、3000人以上の新たな雇用が創出される予測がある。
加えて、畜産物の輸出が倍増し、約8億米㌦に到達する。
「ホワイト・ゴールド」全国プログラムの総予算額が2兆1900億トゥグルグであり、その6800億トゥグルグ以上が国家予算から提供される。
商業銀行は、工場と企業に1兆5000億トゥグルグの融資を提供し、外国からの融資と援助によって実施されるプロジェクトとプログラムを「ホワイト・ゴールド」プログラムと連携させる。モンゴルは年間平均で約5万㌧の羊毛とカシミヤの原料を準備する資源がある。その3万7000㌧が羊毛、1万㌧がカシミヤ、2000㌧がラクダ毛、400㌧がヤク毛である。これらの70%以上は洗浄のみで輸出される。