「モンゴル・日本ビジネス・フォーラム2022」、両国ビジネス関係者が集結

経済
bolormaa@montsame.gov.mn
2022-08-25 12:15:20

8月19日、国立遊園地ホワイト・ロック・センターにおいて、「モンゴル・日本ビジネス・フォーラム 2022」が開催された。本フォーラムには、オンライン参加者を含め日本から150 人、モンゴルから300人が参加した。同フォーラムは在モンゴル日本国大使館とJICAモンゴル事務所、モンゴル日本人材開発センターが主催となり、両国外交関係樹立50周年とJICAモンゴル事務所創設25周年、モンゴル日本人材開発センター創設20周年という節目の年を記念として、コロナ後の両国関係強化と民間交流促進を目的に開催された。


    両国政府やJICA、モンゴルでビジネスを展開する日系企業や事業者が集まり、製造業、気候変動、デジタル技術やIT、金融等をテーマに新たな事業可能性を探るとともに、知見と経験を共有し、意見交換をした。 小林弘之駐モンゴル日本国特命全権大使は「ビジネス交流は、世界が新しいステージに向かっていくことを好機と捉え、互いにウィンウィンの関係を築き、良いビジネスパートナーとして長い関係を築けるようなきっかけづくりになってほしい」と語り、日本とモンゴルをつなぐよりよいビジネスがこの場から生まれることを期待すると開会の挨拶で述べた。 バトムンフ・バトツェツェグ外相は「日本国は、モンゴルにとって第3隣国であり、経済連携協定 (EPA)を締結した初めての国だ。EPAは両国のビジネス交流に新たな側面をも たらすとともに、新たな機会を与えた。現在、日系企業670社が進出しており、 モンゴルへの関心も高まっている。政府が掲げる『新復興戦略』枠での経済分野について日系資本と技術、ノウハウも是非必要だ。また、EPA有効活用やデジタル経済、デジタル化、電子取引、ICTや通信分野での交流促進を図ってほしい」 と挨拶した。田中伸一JICAモンゴル事務所長は主催者講演を「モンゴルにおけるJICAの協力と民間連携事業」をテーマに行い、モンゴルでの支援の方向性と挑戦について紹介した。

    エアトラック社は、ドローンによる新たな物流サービスを展開する方向で動いており、その導入に向けて現場調査中だ。これにより交通渋滞が深刻に発生するウランバートル市内や別荘エリア等での配送が容易になると発表した。

    金融セッションでは、 財務省予算政策推進局次長が、対モンゴル投融資の可能性について「モンゴルはシングルBでありな がら、同等の国に比べると経済指数が良い」とした。また国債発行の再開について「ベンチマークのため、近々、再開するだろう」と述べ、「投資信託等への投資による収益に対する課税が免除対象。また上場企業の配当金に対する所得税率は5% 下げり、投資しやすくなった」と説明した。

 三菱UFJ銀行ウランバートル駐在員事務所の菊地一好所長は発展途上国向け新たなファンド「 ガイア」について発表し、今後の展開について「自然環境・観光省はファンド利用の余地があると前向きな姿勢を表明。同省は窓口の機能を果たす。今後は審査手続きを具体化すると共に適用プロジェクト選定等を関係府省と調整していく予定」と語った。

    また、2025年に開催される大阪・関西万博のプロモーションイベントも行われ、モンゴルが世界に向けて何を発信していくかということ焦点にパネルディスカッションも行われた。