羊毛による有機肥料をヨーロッパへ輸出

経済
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2021-06-22 13:35:14

 国内生産者モンペレット社は羊毛で有機肥料を生産し、国内市場だけではなく、ヨーロッパへ輸出している。これについてモンペレット社のB.ツォグバダラフ社長は「弊社は欧州連合(EU)やドイツ政府と協力し、羊毛による有機肥料の生産に関する研究を開始した。10年間の研究の結果、質の良い有機肥料を生産できた」と述べ、肥料生産の研究と試験に結構時間がかかったことを強調した。

 モンペレット社2016年にドイツの実験工場へモンゴル産羊毛を送り、分析した結果、モンゴル産羊毛で窒素含有量が高く、高品質の肥料を生産できることが明らかになり、モンゴルで肥料生産工場の建築を開始したという。

2018年に、同工場を稼働させ、2019年に輸出の許可を取得。2020年からドイツへ輸出しており、現在、トルコへの輸出に取り組んでいる。フランス、英国など、ヨーロッパの国々からもこの肥料の見本をもらいたいとの申し出があったという。同社の工場はトゥブ県のアルジャンチブランに位置するため、肥料の材料となる羊毛を同県の遊牧民から直接購入し、1㌧羊毛で920㌔の肥料を生産。この肥料生産には水を使わない他、化学成分が一切含まれていないため、土壌と環境に影響を与えない。また、スイスに拠点を置く有機農業研究所(FiBL)にモンゴルから正式に登録された唯一の有機製品となったという。

 さらに、国内の「エコウール」社は羊毛で断熱材を製造し、日本へ輸出している。「エコウール」社はモンゴル開発銀行(DBM)から64億トゥグルグの資金を受け、モンゴル産羊毛の優れた発散と保温性を使用し、高品質の建築用断熱材を製造し始めた。その結果、国内で昆虫に強くて断熱性と防音性能のある建築用断熱材を製造し、国内の需要を満たし始めた。同社の「ハーンノース」という断熱材の日本市場での需要も高い。