トゥムルバートル氏: ボルガン種リンゴとスモモをウラン バートルでも栽培できる
社会
国家優秀農家のB.トゥムルバートルさんがウランバートルを一時訪問していた折にインタビューした。彼はホブド県ボルガン郡で1995年から果物を栽培し、現在、他の地方での栽培可能性を検討し、毎年苗木を持ち込んできている。
ボルガン郡に1959年から果実を栽培
ホブド県のボルガン郡(ホブド県はウランバートルから1735㌔、ボルガン郡は県庁所在地から385㌔の遠隔地にある)は快適な気候であり、半砂漠地帯に属する。この郡に1959年から果物の栽培が始まり、1990年までに多種目の栽培に成功していた。しかし、1990年代の体制移行によって壊滅的な打撃を被り、ほとんど果物を育てられなくなった時、農業技術者のB.トゥムルバートルさんは1995年から様々な種類の果物を辛抱強く栽培し始めた。当時、既にボルガン郡で根付いていたリンゴとスモモを主に栽培していた。現在、トゥムルバートルさんは3㌶の農園で6種類のリンゴと8種類のスモモ、ブラックベリー、イチ
ゴ、ブルーベリーなどを栽培している。
さらにボルガン郡の全家庭に農園を作ることを発案した。その一環で1世帯にリンゴとスモモの木をそれぞれ5本、ブラックベリー20本、イチゴ、ブルーベリーの木を栽培している。同郡の郡庁は農園作りに向けて2017年に60世帯、2018年に120世帯にそれぞれ融資したという。
首都ウランバートルにもリンゴとスモモが根付く
トゥムルバートルさんは7、8年前からボルガン郡で栽培に成功した果物の苗木をウランバートルにも持ち込んでいる。その栽培に成功しているいくつかの家庭と企業がある。例えば、ウランバートル西部の「61踏切」周辺に5㌶地を持つ企業に苗木を送り、2年前から果実の収穫を始めている。
モンゴルの厳しい気候に強い種目ができている
また、ダルハンオール県にも試験で送ったスモモの苗木はすでに収穫ができている。一緒に送ったリンゴの苗木が順調に育っているが、果物の収穫はまだだという。一昨年もウランバートルのバイオコンビナートが300本の苗木を購入し、現在栽培に成功している。1959年にソ連のアルタイ研究所から持ってきた果物の種目が既にモンゴルに根付いている。モンゴルの厳しい気候に耐えられるこの果物を全国で栽培し根付かせるのが、トゥムルバートルさんの目標である。彼によると、ボルガン郡と土壌構成が似ている県はウムヌゴビ、ドンドゴビ、ドルノド、スフバートル、バヤンホンゴル、ゴビアルタイの各県であり、果物が育つことは十分可能だという。彼は「ボルガン郡に果物栽培の3社があるが、同県の需要だけを満たせている。しかし、ウランバートル市民は賞味期限不明の果物を食べている。他の地方へ輸送するにはもっと時間がかかる。長期間にわたり輸送されるのに、果物が腐らないということは栄養分があるというより危険という意味だ。そこで、毎年ウランバートルに足を運び、果物栽培を希望する人たちに会ってアドバイスしている」と話した。
収穫は7月20日~9月中旬まで続く
読者の皆様は国産果物を農園で味わいたいと思うかもしれない。トゥムルバートルさんは年間平均5~6㌧の果物を収穫しており、他社と同量を収穫している。
*ブラックベリーは7月20日から10日間にかけて収穫
*スモモは種目による。早期種目の収穫は8月1日から10日間続く。中期は8月10日から10日間、後期は20日から10日間続く。
*リンゴは早期種目の収穫は8月15日からスタートし、9月に入るとミニリンゴが実る。5年間の平均では1本のリンゴ木から年に35~40キロ、スモモ木から25~30キロの果実を収穫する。
問い合わせは:9943-0721