バトツェツェグ外相によるフェルディナンド・マルコス・フィリピン大統領表敬
政治
(ウランバートル市、2025年5月20日、国営モンツァメ通信社)バトムンフ・バトツェツェグ外相は、フェルディナンド・マルコス・フィリピン大統領を表敬した。
バトツェツェグ外相は、オフナー・フレルスフモンゴル国大統領の温かい挨拶を伝えるとともに、フェルディナンド・マルコス・フィリピン大統領宛の親書を手渡した。双方は、農業分野での協力を拡大し、中小企業支援を通じて経済協力を一層深化させる大きな可能性を有していることを強調した。特に、モンゴルからの羊毛や皮革製品など農業関連製品の輸出拡大、さらには製造業分野へのフィリピンからの投資誘致について、実りある意見交換が行われた。
マルコス大統領は、両国の伝統的な友好関係が過去50年以上にわたり安定的に発展してきたことを強調し、今後の半世紀においても、フィリピンとモンゴルの協力関係をあらゆる分野で一層強化・発展させていくために、積極的に取り組む姿勢を示した。また、労働・社会保障分野における法的枠組みの整備を進め、両国の労働市場のニーズに応じた高度技能人材の供給を推進するとともに、英語教師の交換プログラムを実施するなど、実質的な協力の強化を図っていくことが確認された。
バトツェツェグ外相は、両国間で航空路を開設し、直行便の運航を実現することは、人的往来の拡大、貿易、観光、文化交流の活性化にとって重要な一歩となることを強調した。また、フィリピンにおいてフィンテック、人工知能、デジタル・イノベーション分野での事業展開を希望するモンゴルのスタートアップや若手起業家に対し、門戸を開き、企業活動を積極的に支援していくことで合意された。さらに、フィリピンで就労・生活・留学しているモンゴル人の権益保護について、同国政府が引き続き配慮をもって取り組んでいくことに対して信頼を寄せた。
双方は、気候変動の悪影響を軽減し、生態系の持続可能性を確保するという共通の目標のもと、モンゴルの「10億本の植林」イニシアチブとフィリピンの「2028年までに500万本の植林」プログラムを連携させ、共同プロジェクトや協力プログラムを実施する可能性について実りある意見交換を行った。モンゴル国外務省は、「今回の公式訪問は、モンゴルが東南アジア諸国との関係を強化する外交政策の一環として、フィリピンとの関係と協力を拡大するうえで重要な意義を持つ」と報じた。