「ノルディック・アート」 の観客はモンゴル芸術家の作品を待ち望む

社会
b.undrakh@montsame.gov.mn
2023-05-28 15:04:55

毎年、「ノルディック・アート」国際現代美術展がドイツで開催される。同美術展にモンゴル芸術家の作品出展に貢献しているO.オドントヤ・モンゴル文化大使にインタビューをした。

 

――読者の皆さんは、オドントヤ文化大使がドイツ在住であることを知っているでしょうが、簡単な自己紹介と現在の仕事や活動について

2008年から文化・芸術・メディア分野において経営者、研究者として活動し、20165月に在ドイツ・モンゴル文化大使に任命された。モンゴルでは国立大学の国際交流学部で学び、科学的管理法の修士号を取得した。その後、ドイツのポツダム大学 (UP) とポツダム応用科学大学 (FHP) で「ヨーロッパ・メディア研究」の学士号、ベルリン・フライエ大学の「文化芸術とメディア管理」を終了し、修士号を取得した。

2013年に「アート&メディアプロジェクト管理とコンサルティング」会社をドイツで設立し、モンゴルと欧州連合(EU)の間で活動を開始した。モンゴルを国際的に宣伝するためのソフトパワー政策、対外広告、文化交流の枠で様々なプロジェクトを実施し、2015年に「文化芸術メディア・プロジェクト・マネジメント・コンサルティング」非政府組織(NGO)をモンゴルで設立した。これまでに60以上の国際的なプロジェクトを実施した。





――いつからドイツで在住していますか。モンゴル文化芸術を海外で宣伝するアイデアはどのように生まれましたか?

2000年からドイツに住んでいる。私の場合は18歳からモンゴルを海外に宣伝する活動をし始めた。18際の時に「ミス・ワールド学生」国際大会に出る機会があり、その理由で1994年にモンゴル国立大学の国際交流学部に入学した。ドイツ語学科に入学する予定だったが、国際大会に出ることになり、短期間で英語を学ばなければならなくなった。言語だけでなく様々な才能を獲得し、スキルを向上し、モンゴル伝統的な文化を身に着ける必要があった。18際の少女が世界的に国を宣伝することになり、当時は多くのお世話になる方々の応援の下、各分野の才能と知識を身に着けた。その時から、我が国を国際的に宣伝する重要性を理解した。



――ドイツで最初に起業した自営業は何ですか?

最初にソフトパワー政策の興味があり「文化マーケティングが地域および国家ブランドを作成の管理ツールである」というテーマで論文を執筆した。

200812年、総合プロジェクトコーディネーターとしてドイツと中国の文化交流プロジェクトを担当。この期間中、同研究所の活動範囲内で30件の国際的な文化、学術、研究プロジェクトを実施し、ドイツと中国間に140以上の専門組織とネットワークを作り、経営陣と直接的に交流を行い、文化、外交とソフトパワー政策の経験を積んだ。モンゴル・ドイツは文化、教育、科学、社会、経済、政治の分野で長年に渡る持続可能な協力関係を持っている。2014年はモンゴル・ドイツ外交関係樹立40周年を迎え、初めて国際美術展「ノルディック・アート」でブースを設置し、協力協定に署名した。2015年の同美術展では33人の芸術家による 120 の作品が初めて 8万人の観客の前で展示され、成功裏に開催された。


――ドイツのみならずヨーロッパでも最大規模とされる国際美術展「ノルディック・アート」に国内芸術家はどのぐらい参加していますか?

これまで、国際的な芸術家の専門的かつ文化的な交流が様々な段階で行われてきた。海外のプロモーションと協力の一環として、120人以上の芸術家による350点以上の作品がヨーロッパの芸術愛好家に紹介され、宣伝された。ここ数年で、芸術家の能力、作品の質、コンセプトが上達したことが明確に感じられる。



――ドイツ人はアジア特にモンゴルの芸術家の作品に何を期待していますか?芸術家はドイツ国民の興味や期待が何であるかを知りたいと思っているのではないでしょうか?

ドイツに限らず、世界市場に出るために継続的な協力が重要である。従って、我々は約束したことを上級レベル及び適切な管理の下に実行し、自分の強みと組織力でパートナーと協力する必要がある。芸術家、クリエイター、マネージャーが国際展示会に参加する際、規則、成熟度、視野、目標を持つことを願う。専門的な特性と能力を認識し、態度を変える方法を学ぶ必要がある。ポジティブな態度を持ち、継続的に努力するアーティストは成長する。私たちは、チームとしての長期的な目標を忘れずに、最後まで着実に取り組むことが大事である。


――「ノルディック・アート」の観客はモンゴル芸術家の作品を待ち望むようになったと言われますが?

同美術展に夏の間、約12万人が来客する。ドイツの観客らは好きなモンゴル人芸術家がいて、その作品を購入し、成長を観察し、フォローし、情報を収集するようになった。

例えば、A.オチルボルド彫刻家は「ノルディック・アート」の芸術家として成長し、国際的に知られた芸術家になったと言える。同芸術家は2015年に初めて彫刻シンポジウムの際に観客賞を受賞した。このようにモンゴル芸術家の独特な作品を待ち望む芸術愛好家はヨーロッパで増えている。