ジャルガルサイハン氏:文学翻訳は知的束縛に抵抗する力である

社会
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2024-09-25 11:04:19

ーー最初の翻訳作品は何という作品であったか。

私の翻訳作品は、母国の歴史や文化に関する作品、文学作品、人間の発達や文化、教育に関する作品である。最初の翻訳作品は、司馬遼太郎作家の「草原の記」である。1997年に読み、感動し、それを翻訳した。この作品は私を翻訳の世界に導いてくれた。

ーー翻訳者と通訳者の仕事についてどう思うか。

翻訳者と通訳者の仕事は、口頭と書面など、少数の種類があるように思われる。ある言語から別の言語に変換するプロセスである。口頭で変換する人がいれば、書面で変換する人もいる。これが翻訳者と通訳者の仕事の共通点である。私の場合、翻訳を専攻にしている。過去30年間で文学作品を数多く翻訳し、日本の優れた作品をモンゴル人に読んでもらった。文学翻訳は非常にユニークである。言葉を直訳しない。その国の習慣、文化、経済、社会、教育などにおける異なった事情を翻訳する。翻訳者の実力が求められる。直訳ではなく、文化が文化により、文明が文明により、思想が思想により、モンゴル人に理解されるように翻訳する。 

ーー母語の発展における翻訳者・通訳者の貢献はどのようなものであるか。

翻訳者・通訳者は母語の発達において非常に重要な役割を果たす。世界には5000~7000の言語がある。その中には、社会、経済、科学、外交政策、文学、芸術に影響を与える言語が約15ある。この15の言語に日本語が含まれる。日本語は、世界の科学、社会、文化、経済、その他の科学分野で最も広く使用されている言語の1つである。したがって、翻訳者はこれらすべての分野を理解する必要がある。翻訳者の学歴や社会観は非常に重要である。母語を守るということは、母語を豊かにして守るということである。現代において、言語の豊かさが失われつつある。急速に進展する科学の時代に遅れを取らないためには、モンゴル語を豊かにし、国際的な用語を積極的に受け入れる必要がある。保護のみならず、豊かにしなければ、母語は発展しない。そのため、翻訳者の役割が最も重要である。