「ノマディックモンゴル-2022」フェスティバル 8月12〜14日開催

特集
bolormaa@montsame.gov.mn
2022-08-02 10:57:06

無形文化遺産の7つのカテゴリー・要素を促進することを目的として、202281214日にゴリヒ・テレルジ国立公園で無形文化遺産「ノマディックモンゴル-2022」フェスティバルが開催される。

文化産業振興政策の今年度に実施事業の一環で、文化省と文化芸術局が同祭を共催する。「ノマディックモンゴル-2022」期間中は、21県と首都ウランバートルから口承による伝統及び表現,芸能,社会的慣習,儀式及び祭礼行事,自然及び万物に関する知識及び慣習,伝統工芸技術といった無形文化遺産について,継承者による民芸講演と工芸品の展示会が開催される。さらに、伝統に基づいた文化的な創造産業、地域の特徴と習慣に基づいた乳製品と伝統的な料理の見本市、継承者の子どもたちによる芸術公演などがイベントとして行われる。

「無形文化遺産の保護に関する条約」(無形文化遺産保護条約)は,グローバリゼーションの進展や社会の変容などに伴い,国々の特徴で、その文明と国家の安全に直接影響を与える重要な要素となる無形文化遺産の衰退や消滅などがもたらされるとの認識から、2003年のユネスコ総会において採択された。この条約によって,無形文化遺産の保護を目的として,締約国が自国内で目録を作成し,保護措置をとることが定められている。同条約により、無形文化遺産の一層の認知及びその重要性についての意識向上を目的とする「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」と、継続的な再現や伝承が危機にさらされている遺産に対して適切な保護措置を目的とする「緊急に保護する必要がある無形文化遺産の一覧表」が作成されている。

我が国は2005年に条約締結し、20227月時点で180ヶ国が締結国となっている。

「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」にはモンゴルから:

1. モリンホール(馬頭琴) (2008年)

2. オルティンドー(長い歌) (2008年)

3. モンゴルナーダム祭り (2010年)

4. モンゴル伝統的歌唱法・ホーミー (歌い手が一人で二種類の声を同時に出す喉歌) (2010年)

5. 鷲狩り(24ヶ国と共同) (2010年)

6. モンゴルゲルの伝統的な慣習とそれに関連する習慣 (2013年)

7. シャガイ(家畜のくるぶしの骨)の射撃(ナックル・ボーン・シュ(2014年)

8. アイラグ(馬乳酒)発酵の伝統技術と関連の習慣 (2019年)

「緊急に保護する必要がある無形文化遺産の一覧表」にはモンゴルから:

1. モンゴル・トゥーリ(叙事詩)2009

2. モンゴル・ビエルゲー:伝統的民謡舞踊 (2009年)

3. ツォール伝統音楽(2009年)

4. リンベ長唄民謡の演奏技術・循環呼吸 (2011年)

5. モンゴルの書道 (2013年)

6. ラクダ慰撫儀式 (2015年)

7. モンゴルの声域崇拝にいける伝統的慣行(2017年)

2019年、無形文化遺産保護に関するユネスコ条約実施の一環として、モンゴル大統領は「モンゴルの英雄的叙事詩の推進」に関する法令を発表し、モンゴル政府は「無形文化遺産を保護するための国家プログラム」とその保護対策を法律で定めた。

モンゴル国は自国の無形文化遺産を7つのカテゴリーに分けている。1)母国語と口承の伝統、2) 民芸、3) 伝統的なお祭り、儀式、遊び、4)自然と環境に関する伝統的な知識。5)モンゴルの知恵、6)畜産における伝統的な慣習、7)モンゴルの工芸品。

2019年の政府決議第475号で承認された「無形文化遺産の継承者の全国リスト」には102名の継承者が登録され、2022年現在、11189名の継承者が国家登録及び文化遺産データベースの主要登録簿に登録されている。

過去に、2018年、ユネスコによって承認された「無形文化遺産の保護に関する条約」の原則と概念に従って、「ノマディックモンゴル-2018」無形文化遺産フェスティバルがウランバートルのフイドローンフタグで開催された。