「Local Help」社、ムンフツェツェグ社長: ブリヤート・パンと新鮮な卵のフレッシュな香りがする我が家の朝食

特集
bolormaa@montsame.gov.mn
2022-10-06 20:27:43

今年513日、フレルスフ大統領は国会て食糧供給と安全保障問題に関する演説を行い、次の5年間に19種類の主要食品を国内で供給するよう呼びかけた。今回は弊紙の前号(922)の続きとしてドルノド県の食糧改革と供給について取り上げたい。

 

Local Help」社の社長で、「Dornod Eggs」卵ブランドの創設者であるドガルスレン・ムンフツェツェグさんが、5000羽のニワトリと一緒に我々を迎えた。「Dornod Eggs」卵ブランドはドルノド県ヘルレン郡の第三村の地域密着の企業である。ムンフツェツェグ社長は、1998年から家庭菜園と採卵鶏ビジネスをはじめ、2014年から2500羽の採卵鶏を買い「Dornod Eggs」卵ブランドを立ち上げた。



ムンフツェツェグ社長は語る。「ブラックコーヒーの爽やかな香り、ブリアドのパン、そして「Dornod Eggs」の柔らかな味わいから我が家の朝食が始まる。焼きたてのパンと新鮮な卵の匂いのない朝食は想像しがたい。少し前まではこの生活スタイルが私たちの食事の習慣ではなかった。すべての主婦は家族のために信頼できる新鮮で無添加の食品を日常的に使用したいと考えるが、私もいつもそう思っていた。最近、食品を集めに、市場に行ったが、お店のカウンター下に、1ヶ月後の製造日が記載されているロシア産の卵が箱ごと隙間なく詰められていた。いつ、どこで製造されたのか、輸送に掛かった時間、使用するのにどれくらいの時間が掛かるのか不安だった。

私が子どもの頃、ほとんどの家が3―4羽ぐらいのニワトリ、いくつかの豚、5頭ぐらいの搾乳牛を飼っていて、家庭菜園で野菜を栽培していた。しかし、社会主義国から民主主義国へと移行し、外国の物が珍しくて何でも海外から買い、そのため地産地消や、家庭菜園といったことが無くなった。その反面、国内で食糧の安定供給の不都合といった問題が起きている。しかし、昔みたいな健康で安全な食事を食べたいと思い、約10年前から「Dornod Eggs」卵ブランドを立ち上げた」と我々に柔らかな新鮮な焼き卵と朝食を振る舞ってくれた。


遊牧民の家族を訪ね、牛と羊を飼う様子をたくさん見てきたが、ニワトリを飼う家を訪ねたことがない。そのため、なじみのない環境が奇妙であり、ムンフツェツェグ社長から「ニワトリは1日に何回、何を食べ、何を飲み、どのように世話をし、売買の手段、生産量などについて」の質問をたくさん聞いた。

庭には大きな家庭菜園のための温室があるが、その隣の温室に、数多くのニワトリが放し飼いである。放し飼いのニワトリについて質問したところ、彼女は「採卵用養鶏では質の良い卵を採集するには、定期的に雛の入れ替わりが必要である。市場の需要を満たしたいため、より大きな養鶏場が必要となった。銀行に4億トゥグルグの融資を依頼し、「確定」と審査結果もでた。5000羽の卵を産む雌の雛を買い、育雛(いくすう)用のケージで飼育していた。120日齢頃に、産卵の始まる採卵用の成鶏ケージに移動する予定であった。しかし、突然、銀行から融資が降りないと言われ、採卵用のケージもできず、食用に回すしか出来なくなった。近所や知り合いに採卵鶏を何回も無料で配ったことがあるが、養鶏は出来ないと言われてきた。そのため、今回は家庭で食用に回すか、処分するしかないと思う。今回の融資の件で、事業拡大に失敗したが、挑戦やむを得ず、別の手段を考え食糧改革と供給」に向けて自分なりに取り組んでいきたい」と述べた。


Dornod Eggs」ブランドの卵は県内の「Hishig」「Olkhon」「Afta」「Nomin」「Aisvn」などのスーパー、チェーン店で、1個あたり400-450トゥグルグで販売されている。パン屋とベーカリー店が卸売価格で提供している。昨年はパンデミックの間、国境の閉鎖が何ヵ月も続き、新年と旧正月などで、首都ウランバートルでは卵不足と値上げが生じた。しかし、ドルノド県では以前とは同じような価格と供給で提供してきた。