12遺体ドナーによる17回の臓器移植に成功

社会
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2020-11-12 17:44:07

「遺体臓器移植の拡大」をテーマにした科学会議が10月30日、第 一国立病院で開かれた。今回の会議で第一国立病院、第三国立病 院、国立母子センターの集中治療、神経学、脳卒中センターの医師、および細胞、組織、臓器移植医療管理部の専門家が出席し、 臓器移植に関する研究などの結果が紹介された。モンゴルで行われている臓器移植の95%は生体臓器移植(多くは家族から)であ る。一方、アジア以外の国々で一人の命を救うために、生体ドナ ー自らの生命リスクがかかる制度は認めていない。このような状況についてモンゴル国功労医師P.バタチョローン保健センター・ 細胞、組織移植部長にインタビューした。

  ――とりあえず、遺体ドナー についてお聞きしたいですが。
 遺体ドナーとは、脳死ドナーから臓器を移植する治療法 のことです。脳死ドナーは、 脳損傷、または脳卒中で死亡 した人々のことです。わが国は2018年にドナー関連法を改 善し、遺体ドナーによる臓器 移植に関する法的規定が確定されました。従って、患者さんは生きている間にドナーに なり得ることになりました。 その結果、わが国の過去2年間で、遺体ドナーによる臓器移植数は徐々に増えています。
 ――現在、モンゴルで脳死 ドナーから何人に臓器を移植したのですか。
 2018年1月に、細胞、組織、臓器移植の管理部が設立されました。脳死ドナーに関する情報を国民に提供する活動を行い、病院は家族に脳死者をドナーにしてもいいか承諾を得て、臓器移植治療を行っています。その結果、 過去2年間に、脳死者120人の ご家族に臓器提供の許可を求めたうち、14人の家族が承認し、12人の脳死ドナーが27人に命を与えました。この17人は腎臓移植、10人は肝臓移植を受けました。それ以外に脳 死ドナーによる腱や血管移植を実施しています。
 ――脳卒中のような、突然 死の実例に関する総合調査はありますか。
 脳死ドナーはとても大切なも のです。モンゴルでは事故、 脳卒中、持病は死亡率の大部分を占め、年間の事故で600人 余り、脳卒中で2500~3000人が死亡しています。これは残 念な死です。また、臓器移植 が必要となっている腎及び肝不全、心不全患者およそ1万 人が年間に死亡します。その ため、事故などで亡くなった死者の臓器を持病で悩んでいる患者に使用し、人々の命を救うことを目指しています。
 ――脳死ドナーによる臓器移植は世界中でどのように実施されているのですか。
 世界中では1963年から脳死 ドナーによる臓器移植を実施 しはじめました。だから、遺 体臓器移植医療について国民 の意識を深め、脳死臓器移植 を実施すべきです。
 ――我が国で臓器移植が必要となる患者が多いですが、 ドナーが見つけられない。この理由は何でしょうか
 モンゴル人の宗教及び文化に関連しますか。 現在、モンゴルでは226回腎移植手術、107回の肝移植手術、25回の生体肝移植手術を成功裡に実施し、その95%は生体臓器移植でした。だから、遺体臓器移植医療は始まったばかりです。ドナーのご家族に承諾を求める時、この 家族はとりあえず僧侶に聞いて、断る事例が多いです。
 一 方、一部の家族はお葬式への支援があるどうかを確認します。世界臓器移植学会、世界保健機関が臓器移植医療では脳死ドナーの家族に対する金銭的インセンティブになってはならないという方針を固めました。2008年にトルコのイスタンブール市でおよそ150ヵ国が加入した人身販売反対宣言にモンゴルは2018年に参加しました。韓国、日本のような発展国では脳死ドナーの お葬式へある程度支援すればいいという考えが広がっていますが、これは複雑な問題です。一方、モンゴルのドナーに関する法律ではモンゴル国 民は亡くなった場合、100万トゥグルグを与えるように改善されました。ドナーのお葬式などに使われるという理由です。韓国もこのように対応します。ドナーの家族やお葬式への財政支援に関する法律をもっと明確にする必要があります。
 ――モンゴルで脳死臓器移 植を実施するための法的環境 は充実されていますか。 
 我々はドナーに関する法律を 改善する必要があります。2020年~24年度のモンゴル政府施策案には細胞、組織、臓器移植セ ンターを設立するとした。このため、細胞、組織、臓器移植に 関する法律を作成する提案が出ました。
 ――ありがとうございま した。