ローカル色豊かな遊牧民の “羊まつり”、村を挙げて歓迎

モンゴルについて
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2020-08-04 17:27:23

 7月25日、ウランバートル市内から70キロのトブ県アルタンボラグ村では、村民を挙げての伝統行事、“羊まつり”が催された。この日は時おり小雨が降るあいにくの天気だったが、街からの見物客は約200人。終日、大草原に楽しい笑い声が響きわたった。

 祭り式典の冒頭に、観光省のS.バヤスガラン部長が、「遊牧民の古くからの習慣や伝統的な暮らしを実際に体験してみると言う参加型のイベントです。

 みなさん、楽しんでください」と挨拶した。会場には手作りのフェルトで作った壁布、袋物、マット、キーホルダーなどのお土産売り場が並び、にわか仕立ての民族料理ホルホックやホーショールを売る人たちがお客をもてなした。見物客にはアメリカ大使館の大使一行をはじめ、日本人などの外国人の姿もあった。

 イベントでは昔ながらの糞かごを背負って数を競う牛糞拾いゲームや、フェルト製作過程を実演してみせる珍しい光景も(以下の写真参照)。一番人気は村の子どもたちが羊にまたがって走る羊レース。優秀な羊を選ぶコンクールなどの企画が次々と繰り広げられた。JICAモンゴル事務所の小泉さんに感想を聞くと、「たくさんの遊牧民に出会える祭りと聞いて参加しました。一番面白かったのは、羊が全速力で駆け回る中、子どもらが角を掴んで必死にレースする様子。会場が笑顔と笑いに包まれた。UB市内にいるとなかなかモンゴル文化に触れ合う機会がないが、ここに来ると新しい文化や価値観に触れられたので、今後も積極的に参加したいです」と述べた。当日は聞きなれない“エコ警察”も会場をまわり、ゴミ捨てなどの違反に注意を促し、自らも清掃に従事していた。

 毎夏の行事なので、来年こそは参加して見ませんか。問い合わせ:976+51-267026(観光省)

今では珍しい貴重なフェルト作りの行程

まず、最初は、羊の刈った毛を並べる

その毛を木棒で叩いて柔らかくする(見物客が参加)


整えた毛を並べ水をかけて湿らせる


湿らせた毛をみんなでロール巻きにする


ロール巻きされた毛を牛皮でくるむ


2頭の馬が何度も往復して平らなフェルトにし、ゲルの屋根に使用