モンゴル初の国際標準が正式に承認
社会
(ウランバートル市、2025年10月12日、国営モンツァメ通信社)モンゴルが主導して策定した国際標準規格 ISO 22786「繊維―家畜の福祉、カシミヤの調達、ラベリング、生産及びトレーサビリティ・システムに関する要求事項」 が、国際標準化機構(ISO)の繊維技術委員会(ISO/TC 38 Textiles)において、加盟国の全会一致による賛成を得て正式に承認された。
これは、モンゴル初めての国際標準規格の制定である。
世界のカシミヤ供給量の約4割を占めるモンゴルは、この新たな国際規格の制定を通じて、ヤギのカシミヤの価値向上や、畜産由来製品の輸出拡大を図るとともに、「責任ある遊牧民」「畜産国」としての国際的な信頼と評価をさらに高めた。
モンゴル産カシミヤは、極めて細く、軽く、保温性に優れることで知られており、環境への負荷が少なく、再生可能な高級天然素材として世界的に高い評価を得る。
今回の規格で、カシミヤ産業の持続可能な発展を目指す観点から、放牧地の適正管理、乾燥・半乾燥地帯の生態系保全、生物多様性の維持、そして伝統的な遊牧文化の継承といった要素が盛り込まれている。