フレルスフ大統領:課題は平和的な対話により解決されるべき!

政治
l.naranzul@montsame.gov.mn
2023-09-21 15:54:34

9月21日、第78回国連総会がニューヨーク市で開催中であり、オフナー・フレルスフ大統領が演説を行った。

親愛なる講演者様

親愛なる国連事務総長様

親愛なるゲスト及び代表の皆様

ご列席の皆様

デニス・フランシス第78回国連総会議長に心より謝意を表し、総会のご成功をお祈りします。総会議長の後援により開催中である第78回国連総会では世界が直面する平和、繁栄、持続可能な開発等に関する問題が議論され、現実的に解決されることに確信しています。全世界の平和、安全保障、持続可能な開発に情熱を持ち、政策を支える政治、経済、環境、社会文化的基盤を強化し、努力や資産を費やせば、私たちは平和に暮らすだけでなく、将来にも平和をもたらし、繁栄に満ちた世界を残すことができます。

親愛なる総会議長へ

世界の国々はパンデミックの脅威を克服しましたが、依然として地政学、地政学的な対立、社会経済危機、気候変動、急速な技術進歩により引き起こされる困難や問題に直面しています。現在、世界が直面する困難や対立、緊張情勢を共同体の協力を元に克服するため、各国がより団結し、信頼、尊敬、友情を大切にし、人類共同体となる国連の役割と地位を更に強化することが重要であります。

電子技術の急速な発展は、新たな機会を切り開いていますが、その一方、テロ攻撃とその資金調達、マネー・ロンダリング、武器の拡散等、世界の平和と安全を脅かす犯罪も変容しています。従い、これらの犯罪と効果的に戦うためには、世界の国々と国際社会があらゆる面で協力し、情報を交換し、国際的な法的枠組みを明確にする必要があります。モンゴルは国連のその取り組みや活動を全面的に支持し、「犯罪目的とした情報通信技術の使用に対抗するための国連条約」に積極的に参加しています。

モンゴルは非核兵器ステータスを宣言してから30年以上が経過しました。地域の平和と安全の強化に貢献するため、今年6月、北東アジアの安全保障問題に関する第8回国際会議「ウランバートル対話」を成功裡に開催しました。平和を尊重し、オープン且つ多本柱の外交政策の枠で、地域の安全保障分野におけるモンゴルの取り組みが年々拡大し、同取り組みを進める上で各国の参加が増加していることは喜ばしいことであります。

また、国連安全保障理事会決議「女性、平和、安全保障」の履行に貢献するため、2022年6月に国内で「国連平和維持活動への女性軍人の参加」国際会議を成功裡に開催し、意見交換を行いました。さらに、国連の「女性・平和・安全保障計画」に従い男女平等を確保するための政策や活動の実施を目指しています。

私たちには、民族、人種、年齢、性別、宗教、文化の違いに問わず、平和かつ平等に暮らす権利があります。 しかし、私たちが掲げる「開発において誰一人を残さない」という原則は現在に至るまで十分に実現されず、各国の開発水準、生活環境、人々の状況は依然として異なっています。

持続可能な開発目標のための資金はパンデミック前、年間約2兆5000億米㌦削減されていたが、現在は、4兆2000億米㌦に増加し、開発途上国52ヶ国が債務不履行宣言に近づいています。従い、持続可能な開発目標に資金を提供するための世界的な計画を策定することが緊急に必要とされています。

気候変動は人類の生命に対する脅威であります。従い、各国の政府は、パリ協定の実施、科学者の言葉に耳を傾け、国民の知識と教育を向上し、あらゆる種類の資源使用を監視および規制し、生物多様性を保存および回復し、天然資源の利用など、環境に優しく経済効率の高い技術を開発し、気候変動対策資金を大幅に増やす必要があります。この観点から、モンゴルは国内外の投資増加を目的とした大規模な法改正を行い、2023年に「持続可能な開発目標の資金分類法」を世界初に採用した国の一つとなりました。


モンゴルは内陸開発途上国(LLDC)の利益を保護し、特別なニーズを抱える国の特徴を国際社会に提示し、機会を開くために積極的に取り組んでいます。 また、国連において内陸開発途上国グループの副議長を務め、世界貿易機関及び国際民間航空機関の枠組みでLLDCグループ設立のイニシアチブを提唱し、実行しています。例えば、2022年9月にカナダのモントリオール市で開催された第41回国際民間航空機関(ICAO)総会において、「内陸開発途上国の民間航空産業の支援に関する作業文書」を議論し、各国から幅広い支持を得ました。

第78回国連総会は、保健分野に世界の注目を集め、国民保険、パンデミックへの備え、予防と対応に関するハイレベル会合を3回開催し、政治宣言を採択していることが世界各国の努力への貢献になると確信しています。

今年は世界人権宣言採択の75周年を迎えます。 人権、自由、正義を重んじる民主主義国家であるモンゴルは、政治、社会、文化、経済分野における人権と男女平等を保障する原則を憲法で宣言しています。 ジェンダー不平等のない世界を構築することは私たちの共通の目標であり、協力することは共同の義務でもあります。

国際関係の秩序と規範が劇的に変化している現在、多国間協力と国際社会の役割と重要性が増大しています。 従い、加盟国が国連改革を支援し、特に国連安全保障理事会の改革対話の推進に積極的に参加することが重要であると考えています。


2024年9月、「より良い未来のための多国間協力の解決策」をテーマとするハイレベル会議が開催されます。同会議は国連憲章を強化し、多国間協力の精神を復活させ、世界が直面する課題解決法を検索し、加盟国間の信頼関係を強化する上で重要であると確信しています。