モンゴル銀行が発表 3ヶ月ぶりに政策金利引き上げ

経済
bolormaa@montsame.gov.mn
2022-07-06 13:17:25

モンゴル銀行(中央銀行、BoM)20日と22日の金融政策決定会合で、政策金利を9%から10%に引き上げることを決定したと、同行が22日に発表した。3月の引き上げ措置に続き、今年は2度目となる。

   5月の全国消費者物価上昇率は15.1%、首都圏は16.2%。燃料と食品、輸入品の値上げは物価上昇を助長した。原油価格の高騰に伴い、国内ガソリン小売価格が上昇した。一方、物流の供給制約が続き、生産コストも上がったことは食品価格上昇の背景にある。また、BoMは「世界的なコモディティ価格の上昇基調と為替市場による輸入品の価格上昇は国産製品の値上げを強いている。上昇基調はうかがえるから、BoMが定める適切な範囲内においては安定する見通しが立たない」と説明した。国境通過制限に伴う石炭及び原油の輸出が軟調して期待ほど効果はない。一方、サービス業と小売業など非鉱業部門の成長基調に経済成長が支えられている。家計消費は5期ぶりに回復し、国内需要が高まった。鉱業部門の成長は外需、国境通過制限などで鈍るが、コロナ規制緩和による内需増加基調で非鉱業部門の成長を見込めるという。

   モンゴル銀行は外的要因と地政学上のリスクが依然としてあるため、インフレ期待の上昇と国境通過制限による石炭輸出量の減少、世界的な物価上昇などで国際収支の赤字額が膨らむと懸念している。金融政策決定会合はインフレ期待が中期的に安定させ、海外での金融引き締めが相次ぐ中で、自国通貨トゥグルグの相対的価値を維持するために政策金利を引き上げたと説明した。