モンゴルとフィリピン、二国間関係の安定的発展を強調

政治
b.dagiimaa@montsame.gov.mn
2025-05-20 10:39:08

(ウランバートル市、2025年5月20日、国営モンツァメ通信社)5月19日、バトムンフ・バトツェツェグ外相は、エンリケ・マナロ・フィリピン共和国外相と公式会談を行い、公式協議を実施した。

両外相は、民主主義、人権、法の支配といった共通の価値観に基づき、二国間の伝統的関係と協力をさらに拡大・深化させることについて広範な意見交換を行い、会談は温厚な雰囲気の中で進められた。双方はこれまでに、農業、教育、労働、環境、文化、観光などの分野において、モンゴル・フィリピン関係が着実に発展してきたことを強調した。今後は貿易および経済分野での実質的な協力を一層強化していくことで一致した。

エンリケ・マナロ・外相は、モンゴル国の外相レベルによる今回の初の公式訪問が、両国間の伝統的かつ友好的な関係を新たな段階へと引き上げる重要な契機であることを強調した。バトツェツェグ外相は同公式訪問の一環として、フィリピンの地域開発における経験をモンゴルに導入するための取り組みを開始した。さらに、フィリピン側の投資を通じて地方住民の能力強化を図り、英語教育プログラムを実施することで合意し、その旨の覚書が交換された。この取り組みは、地域における長期的な開発目標の推進に資するものとして、双方がその重要性を再確認した。

モンゴルとフィリピンの外相は、両国間で締結された航空サービス協定に基づき、ウランバートル-マニラ間の直行便を開設する方向で緊密に協力していくことで一致した。この取り組みは、貿易・経済分野の連携を拡大し、国民間交流を強化することで、今後50年間の二国間協力の展望を具体化するうえで重要な意義を有すると、双方は認識を共有した。また、双方は、モンゴル国大統領が発案した「食糧供給と安全保障」および「健康なモンゴル人」全国運動の枠組みの下、両国の強みを生かした協力を加速させていくことで合意し、農業分野での連携強化を目的として、両国の農業省間で近く覚書を締結する方針も確認した。

バトツェツェグ外相は、労働分野における協力に関する覚書の締結が、両国の労働市場のニーズに応じた専門人材の相互供給を可能にし、海外で就労する労働者の合法的権利と利益を保護するための法的枠組みを強化するうえで重要であることを強調した。また、両国は国連およびその他の国際機関の枠組み内における協力を引き続き推進していく方針を確認した。フィリピン側は、モンゴルによる地域対話強化に向けた努力を高く評価するとともに、モンゴルがASEANの対話パートナーとなるという目標を、今後も一貫して支持していく姿勢を示した。

さらに、今年ウランバートル市で開催される「アジア中南米協力フォーラム(FEALAC)」および、北東アジア安全保障をテーマにした「ウランバートル対話」第10回国際小会議に代表団を派遣し、これらの取り組みを支持する意向をフィリピン側が表明した。また、モンゴルの「地域開発支援政策」の枠組みのもと、バトツェツェグ外相とエンリケ・マナロ・外相は、フィリピンの資金援助によりモンゴル地方部の若手人材を育成し、公務員の能力向上を目的とした英語研修プログラムを実施することで合意し、その実施に向けて両国間で交換公文書が交わされたと、モンゴル国外務省が報じた。