オユンエルデネ首相:来年は一人当たり国内総生産6000米㌦台を目指す
経済(ウランバートル市、2023年11月20日、モンツァメ通信社)ロブサンナムスライ・オユンエルデネ首相は20日、金融業界・経済学者らと第23回「朝の会合」を開催し、国内経済の現状と今後の対策について議論した。
会合の冒頭、オユンエルデネ首相は、経済界代表らとの前回朝会合は2年前のパンデミック時の経済的困難状況であったことに触れ、以来、対外貿易利益は年初10ヶ月で49億米㌦という歴史的記録に達したと述べ、「予算は2兆1000億トゥグルグの黒字化となり、経済成長は予想を上回り、国民と企業に利益をもたらすであろう。この経済成長維持に向け、より合理的な政策採用が重要であるため、皆さんと意見交換をしたい」と強調した。
同会合参加者らは、部門間影響を研究し、エビデンスに基づく政策を取る事で、居住地に関係なく全ての家庭が包括的な経済成長を受けられると述べ、特に、教育と保健分野の平等アクセスに重点を置く重要性について触れた。
J.デルゲルサイハン財経大学教授は「鉱業部門の収入を教育と保健分野にもっと充て、成長維持に向け、これからは、ガバナンス強化、福祉における無駄遣いの削減等が必要である」と述べた。
Ch.バーサンダッシュ科学技術大学教授は「全国的に協同組合を構築する必要があり、これに関し国のリーダーシップが重要となる」と述べた。
全国98万世帯のうち、40万世帯が首都ウランバートルに住んでいる。今年第3四半期末時点では、家計収入が11.7%増加した。モンゴル銀行(中央銀行、BoM)のD.ガンオチル首席エコノミストは「経済回復が家計に与える影響と課題」をテーマにした発表の中で、家計の実質所得保護のためインフレ抑制が重要であり、安定するまで厳格な金融政策の維持が必要であると述べた。
政府は、輸出増加、国境検問所復興、対汚職処置の結果、国際収支7億9100万米㌦の黒字となり、今年度の国内総生産(GDP)は5000米㌦台に達した。次年度は6000米㌦台を目指している。