鉱業分野、新たな局面と展望へ
経済
(ウランバートル市、2025年9月12日、国営モンツァメ通信社)モンゴル鉱業界最大のイベント「Mining Week & MinePro 2025」が、ナライハ区タイジ・ハイラハンの麓で開幕した。
今回のテーマは「鉱業セクターの新たな循環・投資と責任ある鉱業」である。単なる鉱業展示会にとどまらず、持続可能な経済発展や投資、国際協力の可能性を示す重要な場として開催されている。
開幕式に、ゴンボジャブ・ザンダンシャタル首相、サインボヤン・アマルサイハン副首相、トグミド・ドルジハンド副首相、ゴンゴル・ダムディンニャム産業・鉱物資源大臣をはじめ、カナダ、中国、コロンビアの鉱業協会トップ、国会議員、各国大使、国際機関、投資家、国内外の企業関係者らが出席した。
第4回目となる今回は、9か国のビジネス団体や商工会議所、250のサプライヤー企業、50以上鉱業関連企業が参加している。会場は9㌶に及び、3日間で消費される電力9000kWのうち1割を再生可能エネルギーで賄う。屋外で最新の機械や設備が披露され、屋内では革新的なプロジェクトや協力の可能性が紹介されている。
主な発言
ザンダンシャタル首相は「現代の鉱業は環境や社会的責任、デジタル移行、第4次産業革命と切り離しては考えられない。政府はグリーン開発とデジタル発展、責任ある鉱業をバランス良く進める」と強調した。
アマルサイハン副首相は「鉱業は輸出に、地方は予算や財政に、住民は土地や牧草地に目を向けている間に、未来を担う子どもや若者が学び方や成長の道を見失ってはいけない。こうした事態を防ぐには、課題を断片的にではなく、全体として捉えることが重要だ」と述べた。
ドルジハンド副首相は「過去10年間で外国投資は292億米㌦、その74%が鉱業分野に流入した。今後もこの傾向は続く」と指摘した。
ダムディンニャム大臣は「鉱物資源関連の法律に重複や矛盾が多数ある。改正作業を進めるとともに、企業には人材育成と生産性向上を求める」と語り、2024年の鉱業分野のGDP寄与は27%(22兆トゥグルグ)に達したと紹介した。
「エルデネス・モンゴル」社のナランツォグト最高経営責任者は「鉄道や道路、水資源など基盤整備は国家が担い、採掘は効率性の高い企業が行うべきだ」とし、官民連携の重要性を訴えた。
会期中は「鉱物資源分野への投資と国際的潮流」に関する討議が予定されており、ニャムオソル・オチラル第一副首相兼経済・開発大臣が「鉱業セクターの未来・透明性、基準、国際パートナーシップ」と題して講演する。更に「国家投資基金モデル」「国富基金の現状と世界的動向」に関する基調講演も行われる。最終日の13日に、ミニ・ナーダム・イベントや若者向けプログラムが催される予定である。