「1トゥグルグ」記念硬貨の発行
経済
(ウランバートル市、2025年6月3日、国営モンツァメ通信社)モンゴル国で、自国通貨「トゥグルグ」が流通を開始してから100周年を迎えるにあたり、モンゴル銀行は「1トゥグルグ」をデザインした1オンスの金貨および銀貨の記念硬貨を発行した。
今から100年前の1925年12月9日、純度900の白銀を使用した重さ18グラムの「1トゥグルグ」硬貨と、7種類の紙幣が流通を開始した歴史がある。これを記念して、モンゴル銀行は「1トゥグルグ」記念硬貨を最先端の高浮き彫り技術(smartminting ultra high relief)で製造し、重さ1オンス(31.1グラム)、直径33ミリ、純度999.9の白銀および金で鋳造して発売した。
また、子どもや若者に通貨に関する知識を広めることを目的に、中央銀行内に新たな展示室を開設し、紙幣印刷機器や金型、硬貨、貨幣の偽造防止技術、金の計量器、さらに1925年の「ウネン」新聞などを展示している。
モンゴル国における通貨の歴史は、帝国時代にまでさかのぼり、大ハーンおよび小ハーンの時代に鋳造された金・銀・銅の貨幣や紙幣、さらには17世紀から20世紀初頭にかけての知的・物質文化の象徴である茶葉や銀錠などに始まる。1912年にはボグド・ハーンの勅令により、「バガ・ボルゾート」と名付けられた国家債券が6ヵ月の償還期間で発行され、1923年まで通貨の役割を果たしていた。また、人民政府は1921年および1922年に「モンゴル・ドル」紙幣、いわゆる「ダンザン・ドル」を印刷・発行していた。
すべての国の通貨は、その国の伝統や誇り、発展の歩みを物語っており、金融や決済手段の歴史においても重要な意義を持つことを、モンゴル銀行が強調している。