フレルスフ大統領とサマンサ・モスティン連邦総督が公式会談
政治
(ウランバートル市、2025年9月5日、国営モンツァメ通信社)フレルスフ大統領とサマンサ・モスティン・オーストラリア連邦総督が公式会談を行った。
大統領と総督は、過去50年以上にわたる両国の関係と協力の成果を総括し、今後は新たな内容で豊かにし、教育、鉱業、農業などあらゆる可能性のある分野において協力を拡大・発展させていく方針を示した。また、両国関係は2007年以降、「拡大されたパートナーシップ」に基づき、発展してきたことを双方が高く評価し、近い将来、「包括的パートナーシップ」へと関係のレベルを引き上げることを確認した。
フレルスフ大統領は、オーストラリア連邦総督による今回の国賓訪問が両国関係に新たな一章を開いたことを強調した。オーストラリアは、民主主義、人権、自由、そして市場経済といった共通の価値観を共有する、モンゴルにとって重要な「第三の隣国」であり、インド太平洋地域における親密なパートナーであることが改めて確認された。また、両国の関係と協力の象徴とも言える「オユトルゴイ」プロジェクトおよび「オーストラリア・モンゴル鉱物資源協力プログラム」は、モンゴルの鉱業に関する法制度や政策・規制の枠組みの整備、ビジネスの発展、人材育成において貴重な貢献をしていることが言及された。今後は、モンゴルに対するオーストラリアの投資を一層促進し、共同プロジェクトやプログラムの実施を進めていくことの重要性が強調された。
モスティン総督は、オーストラリアは、民主主義という共通の価値観を有するモンゴルとの関係および協力を極めて重要視していることを改めて強調した。両国の国民間の絆は年々強まり、人的交流も拡大を続けており、オーストラリアで教育を受けたモンゴルの若者たちが母国の発展に貴重な貢献をしていることに対して、喜びの意を表した。両国は、教育分野での協力をさらに拡充し、奨学金プログラムの枠を段階的に拡大し、「大統領メッセージ2100」大統領奨学金プログラムとの連携、オーストラリアからのボランティア教師の派遣、また短期・中期の研修プログラムの実施などについて意見交換を行った。
両国は、遊牧および牧場型畜産業を営む共通点を持つことから、気候変動、砂漠化、土壌劣化、食糧供給と安全保障といった地球規模の課題に対応し、克服していくことが共通の目標であるとの認識で一致した。この分野での協力を強化し、オーストラリア国際農業研究センターなどの機関と連携した共同プロジェクトやプログラムの実施について意見交換を行った。また、モンゴルの「10億本の植林」、「食料供給と安全保障」、「健康なモンゴル人」などの全国運動の枠組みの中で、実質的かつ効果的な協力を進める可能性についても意見交換を行った。
両国は、国連およびその他の国際機関の枠組みにおいて相互に支持し合い、積極的に協力してきたことを確認し、今後も地域および国際舞台における連携を一層強化・深化させていく意向を共有した。この文脈において、フレルスフ大統領は、2026年にウランバートルで開催される予定の「国連砂漠化対処条約(UNCCD)第17回締約国会議(COP17)」に、オーストラリアからのハイレベルな参加を招請した。