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ガショーン・ソハイト国境検問所、 新鉄道は欠かせない


2017-11-07 12:54:19
画像  モンゴル国の輸出用石炭生産能力は5000万㌧にも達しているが、完全に利用できない状況である。その理由とは現在石炭輸送の困難さ、ガショーンソハイト国境検問所における渋滞である。モンゴル国の鉱物資源輸出の主要ポートであるガショーンソハイト国境検問所には石炭を積んだ大型トラックの行列が100キロもできている。そのため、運転手は数日間も順番を待ち、それに伴う違法行為も多く発生しているという事態も報道されている。その理由を様々な立場から説明し、一部はモンゴルと中国の関係にも影響を及ぼすほど「政治問題化」している。そこで、現地状況を取材する目的で先週末、モンゴルの南部ウムヌゴビ県のガショーンソハイト国境検問所を訪れた。
 

 

輸出主要ポートのガショーンソハイトの発展は数年も遅れている
 モンゴルと中国の国境に位置するガショーンソハイト国境検問所は1992年に建立され、ウムヌゴビ県とドンドゴビ県民の商売と鉱物資源輸出の主要ポートである。2004年に両国の政府間交渉により、通常営業ポートになった。しかし、検問所の本部と公務員宿舎、外部の整備などからは、ずいぶん遅れているというのが最初の印象だった。オユトルゴイ銅鉱、タワントルゴイ炭鉱などモンゴルの鉱物資源の主な流れとなるポートだといっても、郡庁所在地のレベルにもならないほど整備が遅れている。検問所を8~17時に乗客、8~20時に鉱物製品と石炭積載大型トラック500~800台が一日に通過し、従業員には昼食を取る時間もないと、ポートの幹部ら
が話していた。
 ここの行政管理部の構成員は34名、うち25名が監察官であり、彼らは18ターミナルで監察業務を行なっている。混雑期には検問所を1500台が通過し、監察官一名に当たる業務は通常の5倍にも当たり、人数を増やすため、財務省に要請しているという。2キロも離れていない中国国境検問所の建設をモンゴルと比べると「昼と夜」のように異なる。だが、検問所開発に関して朗報もあった。長年、課題になっていた検問所開発計画が最終的に可決され、2018年から実施するという。レントゲン、公務員宿舎などを総合的に開発するのが優先課題になっている。モンゴル初の自動消毒場と現代のニーズにあった20㌧の飲料水車などが供給されるなど、少しずつ良い方向に向かっているという。




検問所は全能力で運営されれば3500台が通過可能
 鉱物製品の通過能力向上に向けて14の最新型監察ポストを8月に設置した。以前運転手は自動車から降りて監察に応じていたが、監察ポスト設置により、自動車から降りる必要がなくなり、1分で通過できるようにな
った。
 ガショーン・ソハイト検問所の出国の6車線で鉱物製品を輸出しており、2車線はオユトルゴイの銅鉱、4車線が石炭の輸送である。入国の4車線で自動車が通行している。上記のように14の監察ポストが全能力で運営されれば一日に3000~3500台の大型トラックが平常通りに通過できる。検問所の発展が遅れて環境は悪いが、通過能力は十分にある。監察ポスト設置後は両国の検問所を1500台の自動車が通過していた。しかし、中国は国内事情により監察を強化した結果、通過速度も遅れ、90~140キロの行列ができている。例えば、中国は4車線でモンゴルからの輸送を引き入れていたが、一定の原因により、2車線に減らしたことがこの長い行列の原因になっている。ここ1ヶ月では一日平均400~500台の大型トラックが通過していたが、モンゴル側が中国の関係機関と交渉し、石炭の引き入れをより速めるよう要請している。その結果、10月20日には860台のトラックが通過し、問題発生以降の最大記録になった。

キャビン内での自炊は火事発生の原因にも
 石炭輸送問題にともない、道路上で数日間も過ごす運転手のことを触れなければならない。モンゴルの輸出用鉱物製品・石炭の輸送許可を取得している104社があり、この各社の7090台の自動車がタワントルゴイ炭鉱からガショーン・ソハイト検問所まで区切りなく走っている。トラック一台の長さは25㍍、貨物を合わせると重さ90㌧。およそ3000台が石炭積載の順番を待ちながら4~5日間、タワントルゴイ炭鉱からガショーン・ソハイト検問所までの260㌔の道路を4000台が90~140㌔の行列を作りながら、運転手は10~12日間を道路上で過ごしている。運転手は長距離レースと短距離レースで異なる。長距離レースとはタワントルゴイ炭鉱からガショーンソハイト国境まで石炭を運び10~14日間になることをいう。短距離はツァガーンハド石炭積込場所から検問所まで4~5日間かかる。彼らは食材を買って、キャビン内で自炊している。途中で体調を崩したり、事故を起こしたりするのが一番大変だという。キャビンでガスコンロを使って料理を作っていてキャビンを燃やし
たというケースもあった。
 タワントルゴイ炭鉱からガショーンソハイト検問所までの途中、石炭積みのトレーラーなどが倒れたりしているのが見える。長い行列を割ろうとしていた運転手が盗み道を走ってこのような事故を起こす事例は少なくないという。このように、数千人の運転手問題がガショーンソハイト検問所の状況を悪化させている。中国が監察を厳しくした理由にモンゴルの運転手の違法輸送も含まれていた。これについてガショーン・ソハイト検問所の安全・通過局のB.メンドバヤル局長代理に聞くと、「中国側は運転手らが違法物品を輸送しているため、監察を強化したと説明している。また、秋の大祭と19回中国共産党大会開催時の国境監察強化のほか、道路工事も行なっている」という。



輸送問題により、炭鉱倉庫に3500万㌧の石炭が溜まる
 ガショーン・ソハイト検問所の通過能力制限により長い行例ができ、輸送を妨害しているが、最も重要なのは石炭会社が計画を達成できず、収入が減り、納税額も下がるなど経済への悪影響が増えていることだ。例えばエルデネス・タワントルゴイ社は今年タワントルゴイ・ブレグ炭鉱から2050万㌧の採掘を計画していたが、現在時点では1120万㌧に下げている。東ツァンヒ炭鉱からの720万㌧を520万㌧に、西ツァンヒ炭鉱からの400万㌧から280万㌧を採掘している。市場取引や需要はまだあるが、輸送問題のため倉庫には3500万㌧が溜まっているという。同社は一日500~1000台のトラックに石炭を積んでいたが、規制のために300台に減った。長い行列のため、他社のエナージー・リソースは40%の280台を、タワントルゴイ地方有株式会社は15%の70台をそれぞれ積んでいる。今後、中国は引き入れを良くすればこの台数も増えるが、それまでには輸送も減り、倉庫に溜まる石炭も増えていくであろう。エルデネス・タワントルゴイとエナージー・リソース、タワントルゴ
イ社は自社能力で2017年に計2420万㌧を輸出すると計画。しかし、7月現在50.3%にしか達していない。計画通りでは年末までに一日1600台を輸出する必要がある。しかし、現在600~800台のみが通過している。

どんな解決方法がある?
 取材中、解決方法について全ての会社、国境検問所の幹部や税関、運転手などが自分たちの立場を表していた。このなかで最も有意義な意見は、短期間に鉄路を建設し、輸送することだった。先月開催された「コール・モンゴリア2017」フォーラムの際にも鉄道問題を迅速に解決することを参加者らが強調していた。さらに260㌔道路の渋滞を解決できないが、もう一つの方法はツァガーン・ハダ地で500~600台収容の休憩場を設けることも可能。中国の国境から間もない所で「アドーン・ハシャー」という駐車場がある。そこで運転手らはトラックを停車し、発行された順番通りに国境を通過する。そこで運転手が休憩でき、安全運転にもつながる。そのほか、ガショーン・ソハイト国境検問所の能力を向上し、営業時間を24時間にし、国際レベルにするため、検問所会議が事業を進めている。なお、中国は輸送の引き入れを前回と同様にすれば、近々の解決方法になる。中国国境検問所の自動車一台の通過速度は3~5秒、一日2000台が通過可能だという。
 今回ガショーンソハイトで生じた事実を取材したが、政府レベルで探っている解決方法について次号で述べていく。
                                       本社記者:B.ガントヤ